Perfume
コンコン……
ノックの音が聞こえたと思うと返事を待たずにガタン!!と扉が開かれる。
「おい、サフィルス。入るぜ〜」
「です〜」
部屋の住人、サフィルスは驚きながら扉の前へと視線を向けた。
見るとそこには呪いによって姿を女体に変えられたロードと、
そのロードに呪いを掛けた張本人で稀種であるアプラサスのプラムが立っていた。
突然部屋に侵入されサフィルスは顔をしかめる。
「な、何ですか…ロードさんにプラムさん…」
サフィルスがそう問い掛けると2人は足早にサフィルスの座っている机へと駆け出した。
2人はサフィルスの横に立ち、笑みを浮かべながら話し掛けてきた。
「いや、ちょっと協力して欲しい事があるんだけどよ。…お前にしか頼めないんだ」
「は?私にだけ…ですか?」
ロードにそう言われサフィルスは再び顔をしかめる。
一体自分にしか頼めない用事とは何だろう…と思いながらロードの顔を見やる。
ロードはよほど必死なのか手を強く合わせて再び頼み込んだ。
「頼むよー。お前にしか出来ない事なんだよ。俺を助けると思って、なっ?」
「ボクからもお願いするです〜!!これはサフィルスさんにだけしか出来ない事なのです!」
反対側にいたプラムにも必死に頼まれ、サフィルスは2人を見回しながらおどおどし始めた。
「え、ええ??」
突然お願いを出されて動揺してしまう。
用件が掴めずYESもNOも言えない。
まずは主に内容を言ってから人に頼みごとするべきだと思うのだが。
「…………」
「「じーっ………」」
(ううっ……)
じっと見つめられると困る。というかこういう困った顔がサフィルスは一番弱い。
それを理解してるからこそ潤んだ瞳でロードとプラムが見つめている事は
サフィルス本人は知る由もない。…理由は鈍いからだが。
とりあえず何か言っておこうと思いサフィルスはおどおどしながら口をパクパク動かす。
「え、ええと……あのですね、まずは一体何を頼むかを明らかにしてから…」
まずは目的を言わないと答えようがないという趣旨の言葉を呟いた矢先。
「ええい、まどろっこしい!!プラム、強行突破だ!!」
「はいです〜!!」
ロードが待ちきれなかったらしくサフィルスはプラムにガシ、と掴まれる。
「え、ちょ、何すっ………」
突然掴まれ、上からロードが覆い被さったと気が付いたのはすぐだった。
だが動揺とロードの体重が全身にのしかかっている所為か
サフィルスが自由に動けるようになったのは事が済んでからであった……。
「何…ですか、この匂い……」
ロードをどかしてふと自分の身体をまじまじと見つめると良い香りが鼻を掠めた。
さきほどロードが何かの蓋を開け、それから良い匂いがしたのには気がついていたが
それがまさか彼女が持ってきた香水である事は身体に染み付いてから気が付いた。
ロードは香水をひらひらさせながらにんまりと悪戯めいた笑みを浮かべる。
「lovely sweet perfume。新商品の香水だぜ?」
「素敵な香りですよね〜vボクも最初商人から貰った時はうっとりしたのです〜」
プラムにそう言われ匂いを確認してみるがとても甘い匂いがする。
普段から香水をつけてないサフィルスはその強烈な甘い匂いにくらくらした。
が、匂いより何よりロード達に聞かねばならない事を思い出し気を取り直して口を開く。
「そんな事より一体なんで私に香水なんかつけさせるんですか〜!?」
無理矢理つけさせた魂胆が分からず思わず声を荒げてしまう。
ロードは「うるせーなー」と耳を抑えた後いつものようににっこりと笑いながら語りかける。
「やだぁサフィルスってば、今時流行りの男は香りにも気をかけるもんよ〜?」
ロードは売りの女声でサフィルス相手にからかいを含めながら誤魔化すように答えた。
「…誰が流行りの話してるんですか!?何で私に香水をつけさせたかという理由を聞いてるんです!」
だが堅物のサフィルスにはあまり通用しなかった。
ロードは「ちっ」と小さく呟くと面倒くさそうに息をついた後観念したのかサフィルスの疑問に答えた。
「ただ単に貰ったからつけさせよーと思ったんだよ。…何せ沢山貰ったからな」
「そ、そうなんですか?」
確かに沢山貰ったのならいらないかもしれない。
だが野菜じゃあるまいし香水を近所におっそわけというのは何かおかしいと思う。
そう思いロードを見やると彼女はにまぁと不気味な笑みを浮かべながらサフィルスを見つめていた。
「………不気味ですよ、ロードさん」
「まぁサフィルスったら!こんな美少女捕まえておいて不気味はないわ、酷い!!」
女声でそうさめざめと泣いている振りを冷ややかな目で見つめながらサフィルスは息を吐いた。
(この人達に構っていると頭痛がする……)
こめかみを抑えながらふぅ…と深いため息を吐くとふと横に重みを感じる。
見るとプラムがぴょこんとサフィルスが座っている椅子によっかかっていた。
プラムはサフィルスに向かってにこ、と笑いながら爽やかに口を開く。
「実際には『普段と変わった私を見て!ジェイドとサフィルスのラブラブ大作戦!』なんですけどねv」
「………は?」
突然出たジェイドの名にサフィルスは顔をしかめる。
「こ、こらプラム!!」
「むぐ〜っ!!」
ロードがプラムを無理矢理掴んで口を押さえつけた。
どうやら言ってはいけない事だったらしい。
だがバッチリ聞いてしまった以上、サフィルスは彼等に問いつめる他なかった。
「……私とジェイドが何ですって?」
そうにっこり笑いながら問い詰めるサフィルスの顔に薄らと青筋がたっていたのは
ロードもプラムも分かるほどくっきりと浮かんでいた。
((お、怒ってる……)))
「私とジェイドが、何ですって?」
再び爽やかに問い掛けたサフィルスの顔を見て寒気を感じロードは「だぁぁ、もう!」と頭を抱えた。
そして口走ってしまったプラムを横目で睨むとロードは観念したのか正直に吐いた。
「…男ってのは好きな奴が自分のために綺麗になったってのすげー嬉しいもんだろ?
俺達が見るにお前とジェイドは全然進展してるようには見えねーんだよ。
だからちょっと普段と雰囲気を変えれば進展するかと思って
だな…」
最後の方は本当に小さな声で、ロードは呟いた。
サフィルスはちらりとロードとプラムを見ると2人とも心配そうな表情でサフィルスを見つめていた。
おそらく先ほどロードが言った言葉は嘘じゃないのだろう。
(私とジェイドの事…心配して……?)
正直いい迷惑だったが2人の心配そうな表情を見てサフィルスは1つ、ため息を吐いた。
そうして思った事を、目の前の2人に微笑みながら言葉を紡ぐ。
「……私とジェイドは普段からあんな感じですから…
きっと化粧とか匂いとか変わっていてもきっと喜んだりしませんよ…」
それは昔から付き合ってきたサフィルス本人は分かりきっている。
彼は人の変化に気が付いていても、絶対言わないタイプの人間だ。
サフィルスが落ち込んだ時もただ黙って気が付かないフリをしていた。
でも勝手にベットに忍び込んでも何も言わずただ隣を開けてくれる優しさがあった。
そんなジェイドだからこそサフィルスも飾らずに生きられるのだと思う。
…確かに、たまには変化に気がついて言ってもらえたらとは思うのだが。
たまに思うのだ。本当は気が付いていないのではないのだろうかと。
自分の事なんか気にとめてもくれていないのかもしれないと、不安になる。
かと言って「気が付いたら言ってくださいよ」なんて言ったら「面倒だ」の一言で終わるだろう。
実際サフィルスもジェイドならそう言うと思うのだから、このままでいい。
「…だから、ごめんなさい。心配して頂けたのは嬉しいのですが…そういう事なので」
そう言いながら優しく微笑みを浮かべたサフィルスはどことなく寂しげで。
ロードとプラムは互いの顔を見合わせながら顔で言葉を交わす。
サフィルスはふぅ…とため息をついた後、突然何かを思い出したように「あっ!」と叫んだ。
「わ、私確かジェイドに資料をお渡ししなければいけないんでした!
ごめんなさい、ちょっと出かけてきますね!」
慌てて机の上にある資料を整えてから、サフィルスはバタバタと駆け抜けた。
「…………」
「…………」
部屋に残されたロードとプラムはただじっとサフィルスが消えた扉を見つめるだけだった。
コンコン……
扉をノックして返事を待つ。
サフィルスが向かった先はジェイドの仕事部屋で外に用事がない限りここか彼の自室にいる。
なので返事がすぐくるものだと思って待っていたが。
「………あれ?」
部屋の中から反応はない。
可笑しい、確かに今日は城の中で仕事だと聞いていたのに。
(どこかで予定が狂ったんでしょうか……)
不思議に思い、部下の予定を組んでいるプラチナに聞きに行こうと歩き出した、刹那。
サァァァァァァァ……
「………?」
風の音が聞こえた。
サフィルスが驚いて再びジェイドの仕事部屋に耳を傾けると音はその部屋から聞こえてきた。
おかしい。
外出するのならば窓を閉めないで出かけるなんて事はないであろう。
閉め忘れたなどと忘れっぽい性格ではない事ぐらい長年の付き合いによって知っていた。
ということはつまり部屋の中にいるという事だろう。
「………ジェイド?」
コンコン。
再びノックをしたがやはり返事がない。
不思議に思いドアノブを掴み、回すと……
キィ…………
「……開いた」
あっけなく開いた扉を不信そうに見やりながらサフィルスはこっそりと部屋に進入する。
すると資料が大量に詰め込まれた机のすぐ近くの椅子にジェイドはいた。
資料が邪魔でここからでは顔は見えないが動いているような気配はないのは確かだ。
つまり彼は。
「………寝てるんですね…」
そう思うとついつい微笑ましくなりサフィルスはクス、と笑った。
昔女隊長の所へ夜這いに行き、その所為で仕事をさぼって睡眠してた彼なら見た事はあるが
奈落城に来てからではサフィルスは初めて見たような気がする。
過去を思い出しながら音をたてないように椅子へと歩み寄った、刹那。
「……………」
ピク、とジェイドの体が反応した。
だがサフィルスは気が付いておらず、ジェイドの傍に立ちじっと彼を見下ろしていた。
その表情は優しげで。サフィルスは再び微笑し、ジェイドの寝顔を見つめる。
「……普段憎まれ口を叩くようには見えない表情ですね……」
ジェイドの寝顔は普段の毒舌な彼のようには見えず、ついつい笑みを漏らすぐらい穏やかそうで。
昔見た時とはちょっと印象も違っているようにも見えた。
あの時とは違い幸せなのだろう。奈落に居場所を見つけられたのだから。
…それは私も同じか…と思いサフィルスは思わず苦笑した。
「……あ、窓」
そういえば窓が開けっ放しである事に気がつきサフィルスは窓際へと寄った。
睡眠を邪魔しないよう配慮して静かに窓を閉め鍵をかける。
閉めた後何故かふと窓の外が目に入り思わず立ちすくむ。
今日の奈落は酷く晴れやかな空で、空には雲1つなくまさに晴天。
こんな日に庭で昼寝したらさぞかし気持ちが良いだろう。
そう思いながら後で庭にでも行こうかと思考をめぐらせていた、刹那。
「……何外見つめながらニヤついてるんだよ、お坊ちゃん」
「ぅわっ!!」
突然声をかけられ、サフィルスは思わず後ずさる。
声がした方へ視線を向けるとそこには先ほどまで眠っていた人物、
ジェイドが欠伸をしながら自分へと顔を向けていた。
「お、おはようございます…ジェイド」
突然話し掛けられ動揺した所為か声が上擦っている。
だがジェイドは気にした素振りは見せずにただサフィルスをじっと見つめていた。
「…ノックはしたのか、サフィルス?」
ジェイドの顔は勝手に進入されていらついているような表情だった。
「し、しましたよ…。でもあなたぐっすり寝てて…」
「……俺が気がつかなかっただけか。ま、それなら構わんけどな…」
どこか刺々しく言葉を吐きながらジェイドはサフィルスの手元にある紙を見つめた。
視線の先にサフィルスも気がつき、「あ、これ資料です」とジェイドに手渡した。
「…ああ、頼んでおいたやつか。配達ご苦労さま。」
言葉に感謝の意もまったく示さないような感じでジェイドは一応礼を述べた。
いつもの事だと分かっていながらも相変わらずだなぁ…と思いサフィルスは思わず苦笑した。
「……勝手に笑うな、気持ち悪い。」
「き、気持ち悪いって…可笑しいと思っても笑っちゃいけないんですか…?」
「俺を見つめながら笑うな。…それだけだ」
一方的に勝手に命令するジェイドに対しサフィルスは「ははは…」と再び苦笑した。
笑っている瞬間にジェイドに横目で睨まれサフィルスは縮こまった。
こういった場合を蛇に睨まれた蛙状態と言うのだろうか…などと思っていた、刹那。
「…褒美でもやろうか、お坊ちゃん?」
「?…ご褒美、ですか?」
一体何だろう…と思いながらジェイドを見つめると、
彼は面倒くさそうに椅子から腰を上げ、近くの棚に近付いていった。
そうしてガラス戸を開け、中から瓶を取り出す。
「……それ、何ですか?」
サフィルスが彼の手元にある瓶をじっと見つめながら問い掛ける。
それは青色の液体だった。
色はマリンブルーと称した方が良いのだろうか。
薄い色素をしており、おそらく飲み物ではないだろう。
ジェイドはゆっくりと歩きながらサフィルスの元へ行き、手にぎゅっと瓶を握らせる。
そうしてジェイドはサフィルスの耳元で囁く。
「…媚薬」
「えっ!?」
彼の口から出た言葉にサフィルスは思わず後ずさる。
口から出た言葉が意外だったのも後ずさる原因だったが
最大の理由はおそらく耳元で囁かれた所為だろう。
耳に息を吹き掛けられて体が反応してしまい、サフィルスは顔を赤く染める。
そんな彼を見て吹きだしそうになったが笑いを堪え、ジェイドは悪戯めいた笑みを向けた。
「冗談だ。…そんな青色の媚薬を俺が買うわけないだろ」
「………」
じゃあ何色なら買うんですか?とツッコミを入れたかったがそれを寸前の所で押さえ、
サフィルスは再び彼に問い掛けた。
「じゃあ何ですか…これ?」
「香水だよ…Cool Fresh Blue…だったか。嗅いでみろよ。せっかくやるんだし」
「は、はい……」
ジェイドの言葉に従いサフィルスは瓶を開け、シュッ…と手に香水をつけた。
そして鼻を手に近づけ、匂いをかいでみる。
名前通り爽やかな香りでロード達につけたれた香水とはまったく逆のような感じがした。
透き通るような香りというのはこういうものなのだろうか。
「…良い香りですね…」
それは本心から出た言葉だった。
そんなサフィルスを見つめながらジェイドは一つため息を吐くと
やがてうんざりしたように呟いた。
「…俺は甘い香りのするやつは嫌いだ。…憶えておけ」
「………え?」
サフィルスは驚いた。
普段なら気が付いても言わないジェイドが、今自分の変化について言葉を出してくれている。
…よほど気に食わなかったのだろうか、などと思いながらも聞いてみたくなった。
「ジェイド……何で……?」
何でだけで通じるなんて思わなかったけれど口はそれしか動かなかった。
するとジェイドはそれだけで彼が何を言いたいのか理解したのかただぶっきらぼうに呟いた。
「…気に食わなかった。…それだけだ。」
そう呟くや否やさきほど閉めた窓をゆっくりと開け、窓の外を眺めた。
太陽のまぶしさに目を細めながら、ただ果てしなく青い空を眺めている。
そんな横顔を見つめながらサフィルスは心に温かいものが流れるのが分かった。
確かに彼の言ったとおりただ気に食わなかっただけかもしれない。
だけど久しく口にしてくれなかったサフィルス本人の変化に気がついてくれたのだ。
それはつまり自分の事を気にとめてくれていたという事で。
勘違いや気まぐれだとしても嬉しい。
ジェイドの横顔を穏やかに微笑みながら、見つめる。
(…ありがとうございます、ジェイド…)
心の中で礼を述べ、サフィルスも窓の外を眺める。
空はさきほどと変わらず、とても青く、澄み切っている。
そんな空を眺めながらジェイドはため息をつきながら呟いた。
「…むかつくぐらい天気が良いな……」
「あはは。王子…じゃない、アレク様のご機嫌が良いんでしょう、きっと」
奈落王は奈落の天気をも変化させるほどの力の持ち主だ。
アレクの機嫌がすこぶる悪いと雷がふってくるほどだ。
ここ最近ジェイドが言う所のむかつくぐらい天気が良い状態が続いている事は
アレク王子をここまで育てたサフィルスにとってはとても嬉しい。
そう思いながらサフィルスも目を細め、太陽を見つめる。
「……後で庭に行ってお昼寝でもしません、ジェイド?」
先ほど考え付いた事をジェイドに提案する。
するとジェイドは机を指差しながらため息まじりに呟いた。
「俺は仕事がある。…アレク様でも誘って一緒に寝たらいいだろう?」
「え、良いんですか?そうなるとプラチナ様もご一緒になると思いますけど…」
プラチナという名前にジェイドの体がピク、と反応した。
「……プラチナ様には仕事してもらいたんですが」
自分が育てた王子が仕事を放ったらかしにして昼寝するなど彼のプライドが許さないのだろう。
ジェイドは顔に青筋を立てながらサフィルスをじっと睨んだ。
だがサフィルスはにっこり笑みを浮かべながらさらりと言葉を返した。
「それは無理ですよ。あの兄弟ずっとぴったり付き添ってますし」
「………」
ジェイドはその言葉を聞き「確かに」と思った。
継承戦争時代に仲良く出来なかったせいか今ではすっかり傍を離れない。
仲良い事は良いことなのだがここまでぴったりくっ付いてると少し心配なものがある。
それを聞き反論する気もそぎれたジェイドが深いため息を吐くとサフィルスがニコ、と笑いかけた。
「じゃ、私と一緒にお昼寝しましょうか」
「……プラチナ様に仕事させるためには仕方無いか……」
仕事の方はどうしようか…などと思考してはみたものの結局結論は徹夜するしかないに決まった。
重い足取りで歩むジェイドと軽い足取りで歩むサフィルス。
とてつもなく対照的だ。
だがサフィルスはさきほどのジェイドの言葉に胸を躍らせていた。
こんな小さな事で幸せになれるのも不思議だと思いもしたが。
(でも…嬉しかったです。ジェイド……)
かすかにさきほどつけた香水の匂いがする。
サフィルスは貰った瓶をぎゅっと抱きしめながら、ジェイドの隣で微笑みながら歩んでいった…。